父さんこれから狩猟で食っていこうと思うんだ(獣医師が狩猟に興味を持ったので挑戦してみた)

猟銃の所持許可申請から現在までを綴ります。自分が気になったこと、分からなかったことを中心に記録を残していきます。

2024年度 SAAMA射撃練習会の情報公開

一般社団法人日本療養資材工業会(SAAMA)の初心者練習会と初心者研修会の案内がHPに掲載されたようだ。とにかく参加費が安いので積極的に参加していきたい。中堅の人でもこの練習会を知らない人がいるみたいなので知名度は意外と低い。


昨年までは複数(3回分)の練習会の申し込みができたようだが、今年度からは1回分までしか申し込みできないみたい。申し込んだ練習会の終了後、再度申し込みは可能だが、各回とも定員が少ないため、よく考えて申し込む必要はありそうだ。ちなみに、参加資格は「銃砲所持から3年以内」または「女性」であること。



初心者練習会

昨年の練習会に参加した時の所感をもとに記載する。

「初心者」とあるが、どちらかというと、ある程度のスコア(10/25くらい)が出せる人向け。参加者はそこそこのベテランで、ほとんどの人がスコアは20/25オーバー。HPの内容には「指導員指導による銃の安全な取り扱い・クレー射撃の実射・射撃マナー・審判の仕方・スコアカード記入方法等」とあるが、基本的には射団に入ってひたすらクレー射撃。よほどひどい撃ち方をしない限り、具体的な射撃指導はほとんどなし。基本的に午前中で終了。続けて練習したい場合は、個別に射撃場に申し込みが必要。
  • トラップ/スキートは15*5Rの75枚撃ち、トリプルトラップは15*5Rの75枚撃ち
  • 参加費:3,000円(クレー代、射撃場使用料込)
  • 昼食は各自用意

初心者研修会

5/11、6/15、6/29の3回のみ。HPの内容には「銃の安全な取り扱い 銃/装弾/競技の説明/射撃のノウハウ」との記載。タイムスケジュールも公開されている。今年はこちらにも参加しようと思う。
  • 午前中に25枚*1R、午後に25枚*1Rの計50枚撃ち
  • 参加費:2,000円(クレー代、射撃場使用料込)
  • 昼食は各自で用意

初心者スラグ射撃練習会

7/14、7/28の2回のみ。HPの内容には「銃の安全な取り扱い・競技の説明・実射・スコープ合わせノウハウの指導」との記載。スラグ銃身が手に入ったら参加したい。こちらの参加資格は「スラグ射撃初心者」のみ。

  • 標的射撃20発、移動標的10発、合計30発
  • 参加費:3,000円
  • 昼食は各自用意

初心者講習会の勉強~初心者講習会当日

R〇+1年 2月~4月

前述の参考書「猟銃等講習会(初心者講習)考査」と警察署で配布された「猟銃等取扱読本」(=教科書)を読み込む。平日は本職が忙しく、土日を中心に勉強した。

2月~3月

まずは3月までに教科書を1周できるように、1週間当たりの読み進めるべきページ数を単純に割り算して計算。試験勉強は獣医師国家試験の時以来。


一人で勉強しているだけだと飽きそうだったので、2月の祝日に銃砲店へ。最寄りの銃砲店は平日のみの営業(訪問した時は偶然開いてた)とのことなので、次に近いS銃砲店さんへ。それでも車で30分以上かかるのだけど。最初に訪れたときは未知の領域ということもあって、おっかなびっくり門をたたいたけど、銃砲店のご主人と奥さんは拍子抜けするほど普通の優しい老夫婦だった!狩猟の実際や銃器の取り扱い、昨今の銃砲店事情や初心者講習会での注意点など、2時間近く話を聞かせてもらった。


3月ごろからは参考書の予想模擬試験(全5回)を解いてみる。解いていて疑問に思ったところは教科書に戻る、教科書の参照箇所はマーキング、を繰り返す。単純な正誤問題なんだけど、意外と引っ掛けもあってちょっと苦戦…。自動車免許の筆記試験を思い出す。。3月中にすべての模擬試験を1周できるように、こちらも総ページ数を残りの土日で割り算して進捗管理。

4月~試験日前日まで

参考書の2週目から3週目。間違えた問題には付箋を貼り、2週目、3週目で自信をもって正解できたところのみ付箋をはがす。4月からは追い込み効果もあって、平日の昼休みにもちょこっと勉強。付箋は思ったより減らなかった…。


R〇+1年4月(試験日当日)8:30-17:30

試験会場は県の狩猟者研修センター。自宅から会場まで車で1時間強…滅茶苦茶山の中…。会場に近づくにつれて民家も人気もなくなり、スマホも圏外…。地図アプリは惰性で動いていたけど、帰りはちょっと不安。。

8:00-9:00

余裕をもって8:00に到着したが、受付は8:30から。せっかく来たのだから、と射撃場をうろうろ…したかったが、挙動不審で不合格にされては適わないので、大先輩の射撃の様子を静かに見学。

9:00-12:00

9:00から公安委員会主催の初心者講習を受講。参加者20名弱。講習は先方の用意したスライドを中心に、「猟銃等取扱読本」の解説。1人が講義、もう1人はお目付け役?講習は教科書をあらかじめ読んでいることを前提にサクサク進行。自動車免許の講習会のような雰囲気だが、射撃場ということもあり、午前中はずっと銃声が鳴りやまず。銃砲店のS上さん曰く「銃声に気を取られていると、集中力不足として試験の結果に関わらず落とされる」らしいので、とにかく講習会のスライドに集中!「ここ試験に出るよ」的なニュアンスの話やスライドが提示されるので、話を聞きながら教科書に追加マーキング。

12:00-13:00

お昼休み。射撃場に食堂はあるものの、コロナ禍になってから閉鎖になっている模様。昼食は持ち込み、飲み物は自販機から現地調達。会場は山の中のため、最寄りのコンビニはかなり遠い…。お昼抜きの人もちらほら?

13:00-15:30

講習会午後の部。午前の部とは違う人?昼食後ということもあってか、緊張感が解けてきたのか、舟をこぐ人もいたりいなかったり。

15:30-16:30

試験は全50問の〇×問題。45問以上正解で合格。制限時間は1時間だが、16:00から途中退出可。予想よりも素直な問題が多く、引っ掛けも少なめ。難易度的にも、きちんと対策していれば問題ないくらい。ただし、つまらないミスをしているとあっという間に合格ラインを下回るので油断は禁物。続々と退出者が現れる中、残り10分で私も退出。見直しを3周できたので時間的にもかなり余裕あり。全員が退出し終わったタイミングで採点。

16:30-17:00

試験室内で試験官が採点。受験者20名弱の〇×問題なので採点だけならすぐ終わるはず…なんだけど、やたらと時間をかけていた印象。やはり講義中の態度も採点対象だった⁉合格ラインぎりぎりの人の救済とか?講義中の態度でマイナス点があったり?

17:00-17:30

合格発表。試験室への入室を許可される。室内のスライドに合格者の受験番号が表示される。「スライドに番号のない方はこのままお帰りください」との無慈悲な宣告。不合格者はバツが悪そうにそそくさと退出。4-5人くらい落ちてたかも?私はもちろん合格でした!不合格者の退出後、居住地の市町村名と名前を呼ばれ、順に初心者講習修了証明書を受け取り。1日がかりの試験でずっと緊張していたせいか、帰り道にはどっと疲れが…。試験の難易度よりも、経歴的に絶対に失敗できない、がプレッシャーだったり。とにかく、第一関門は無事突破!


初心者講習修了証明書の有効期間は交付から3年。猟銃の所持許可申請までには十分すぎるけど覚えておきたい。

きっかけから猟銃等講習会(初心者講習)の申し込みまで

R〇年 12月末 きっかけ

自身の尊敬するファッションインフルエンサーMBさんのVoicy(以下リンク先参照)

にて、漫画「山賊ダイアリー」が課題図書として紹介される。「山賊ダイアリー」の原作者が、以前視聴していた、アニメ「ソウナンですか?」であったこともあり、興味を持った。年末、特にやることもなく、実家でゴロゴロするだけだったので、電子書籍を購入、あっという間に全巻を読破してしまった。本作は作者の実録漫画で、猟銃(エアライフル)の取得から始まり、実際に狩猟をしていくシーンが描かれている。作者と一緒に狩猟に出掛けているかの様なリアリティーがそこにあり、自分でも狩猟をしてみたくなった。


R〇+1年 1月~2月 情報集め

とはいえ、漫画だけでは狩猟の始め方に不安があったので「猟銃等講習会(初心者講習)考査 第5版」という、猟銃所持までを紹介したガイドブックを購入した。現在の最新版は第6版かな?


https://www.amazon.co.jp/E6-B3-95-E6-94-B9-E6-AD-A3-E3-81-AB-E5-AE-8C-E5-85-A8-E5-AF-BE-E5-BF-9C-EF-BC-81-E3-82-AF-E3-83-A/dp/4798069981/ref=dp_ob_title_bk


猟銃所持までの流れは下記の通り。銃刀法の厳しい日本ではなかなかに手続きが煩雑だ…。

  1. 猟銃等講習会(初心者講習会)の受講申請
  2. 猟銃等講習会(初心者講習会)を受講し、同日の考査(60分、〇×式の50問)に合格
  3. 教習資格認定申請
  4. 射撃教習、合格
  5. 猟銃の手配をし、銃砲店から譲渡承諾書を受け取る
  6. 所持許可申請
  7. 銃砲所持許可証の交付
  8. 猟銃の受け取り
  9. 警察署での実銃の確認

まずは、最寄りの警察署に相談をしに行くことに。初回訪問のため、猟銃所持に関する問い合わせを兼ねて警察署に電話したところ、「まずは生活安全課に来てね」とのこと。電話口で担当してくださった方は、好々爺然とした穏やかな口調で、思ったよりも怖くないという印象。

R〇+1年 2月 はじめの一歩、警察署へ相談

会社の半休を取って地元の警察署へ。警察署には初めて来たので、少しドキドキ。特に悪いことはしていないのだけど。入口の事務員さんに猟銃の所持許可に関して話を聞きに来たと話すと、生活安全課に案内された。生活安全課ではM澤さんという電話口で話してくれた方が対応してくれた。「なんで銃を持ってみたいの?」「仕事は何をにをしてるの?」なんて他愛のない会話を挟みつつ、猟銃所持までの流れをざっと説明してもらった。終始和やかなムードで話は終わり、「まずは初心者講習だね。必要な書類をそろえてまた来てね」とのこと。必要な書類は下記の通り。

  1. 猟銃等講習会受講申請書
  2. 申請人の写真(1枚、縦30×横24mm)
  3. 住民票
  4. 申請手数料(6,900円)

猟銃等講習会受講申請書

各都道府県警察署のHPよりダウンロードした所定の書式のものをA4紙に印刷して使用。警察署で申請書をくれることもある。私の場合は相談時にもらった。基本的に書式の備考に従って記載事項を埋めていけば問題ない。

申請人の写真(1枚、縦30×横24mm)

写真は自撮りしてもいいが、「無帽、正面、上三分身」すなわち上半身の胸から上の部分が写っている必要があり、証明写真機を使った方が無難かも。写真はこの後の手続きでも何度か使うので、正式なものを持っておきたい。申請書に貼り付け欄があるが、当日は貼り付けずに持参するよう指示があった。

住民票

市役所でも取得できるが、平日に行くのが難しい方はコンビニプリントが便利。マイナンバーカードが必要だけど、ポイントキャンペーンも長くやっていたので、持っている人も多いはず。私はここで初めてマイナカードを使った。


申請手数料

現金のみ。カード不可。現金をあまり持ち歩かない人は要注意。都道府県の証紙を購入するのに使う。警察署内に売りさばき所があるが、手数料が変更になることもあるため、生活安全課担当者の指示の下、申請日当日に購入した方が無難。

R〇+1年 2月 初心者講習申し込み

本当は半休を取りたかったが、仕事が忙しく、15:00にフレックス退社。15:30頃警察署に到着。先客がおり、時間を食っているようで、なかなか対応してもらえず。話を聞くと、どうも平日の午後は混むらしい。初心者講習の申し込みは必要書類をきっちり用意したためスムーズに進行。申請書の確認とともに簡単な面接あり。どうやら調書を作成するらしい。「なんで猟銃を持ちたいの?」「どんな銃を持ちたいの?」「仕事は?」「趣味は?」「自身の性格はどんな感じ?」など矢継ぎ早に質問される。変に勘繰られると嫌なので、思った通り正直に回答。もしかするとこの時点で、銃を所持しても問題ない資質を持っているか見られていたのかも。ちなみにR〇年度の初心者講習会最終回は2月…申請日の9日後。当然、定員(20人)の枠は既に埋まっており、最短はR〇+1年度4月に…。講習会の開催予定は警察署のHPに掲載されているので、もっと計画的に動いた方がよかったかも。猟銃取得のためにも計画性大事…。とりあえず、最短の開催日で申しこみ。申し込み後、「猟銃等取扱読本」を渡される。「講習会当日に解説があるが、同日に試験もある為、しっかり勉強するように!」とのこと。猟銃所持に関する知識はこの本ですべて補える。当日までにしっかり読み込んで一発合格で通過したい。